大きな目標を掲げたはずなのに、なぜか足が止まってしまう… 『よし、やるぞ!』と意気込んだ気持ちが、いつの間にか消えかけている…
アーティストとして活動していると、そんな風に、やる気の炎が揺らいでしまう瞬間がありますよね。 今回は、そんな時に自分を責めることなく、確実に次の一歩を踏み出すための、プロデューサーとしての視点をお伝えします。
『「やる気の穴」を先回りする、WOOPという名の羅針盤』
私たちは、どんなに固く決意しても、思わぬ障害にぶつかることがあります。 急に集中力が切れたり、予定外の用事が入ったり。そうした、私たちの計画にぽっかりと空く『やる気の穴』。
この穴に落ちてしまわないように、あらかじめ“橋”を架けておくのが、心理学で用いられる**『WOOP』**というフレームワークです。
さあ、一緒にあなたの『WOOP計画』を立ててみましょう
難しく考える必要はありません。4つのステップで、あなたの心をそっと前に進める準備をするだけです。
W (Wish) – 『あなたの、ささやかな「願い」は何ですか?』
まず、今週あなたが達成したい『小さな目標』を一つだけ決めましょう。 例:『新曲の1コーラス分を、とりあえず録音する』
O (Outcome) – 『最高の結果を、ありありと想像しよう』
もし、その願いが叶ったら、どんな良いことがありますか?ワクワクする未来を想像してみてください。 例:『SNSでこっそり仮公開して、リスナーの反応を想像してニヤニヤできる!』
O (Obstacle) – 『立ちはだかる「障害」を、正直に見つめる』
ここが一番のポイントです。その目標を達成する上で、何があなたの邪魔をしそうですか?正直に書き出してみましょう。 例:『疲れていて、なかなか集中力が続かないかもしれない』 例:『週末に、急な予定が入って時間が取れないかもしれない』
P (Plan) – 『「もしも」の時の、小さな作戦を立てる』
もし、その障害が現れたら、どう対処しますか?あらかじめ、ごく簡単な『if-then(もし~なら、こうする)』のルールを決めておくのです。 例:『もし集中力が続かなかったら、その時は、たった2分だけDAT(音楽制作ソフト)を立ち上げて、ファイルを開くだけにする』 例:『もし週末に急な予定が入ったら、その時は、移動中にスマホで歌詞を15分だけ考える時間にする』
『自分を責めるな。道筋だけを、そっと整えよう』
この『WOOP計画』の最大の目的は、完璧な計画を立てることではありません。 予期せぬ障害に出会った時に、**『ああ、やっぱりダメだ』と自分を責める代わりに、『よし、作戦通りだ』と次の小さな一歩を踏み出すための『優しい道筋』**を、あらかじめ用意しておくことなのです。
あなたの音楽制作は、止まる必要なんてありません。 この計画を使って、あなたのペースで、創造の旅をゆっくりと、でも確実に進めていきましょう。
コメント